開発試験室

開発試験室では、殺菌・滅菌をはじめ各種試験機を常設し、
実証試験やサンプルづくりを通して
お客様の新製品開発・新製造設備計画を強力にサポートいたします。

レトルト殺菌

パウチ入り食品
パウチ入り食品は、包材の材質、大きさ、形状、内容物の食品が多種多様です。
保存条件、期間もさまざまです。
これらを総合的に判断し、製品ごとに最適な処理条件を見つけるため、試験を通じて、製品温度のモニタリング、容器形状変化の把握、データシミュレーションで最適な処理方法・条件を導きます。
カップ容器、トレー容器入り食品
カップ容器や、トレー容器は容器そのものに食器としての機能を持たせており、容器形状を保つことも内容物の品質保持と同様に重要な要素になります。
レトルト殺菌機に搭載した次世代含気容器処理システム(GGG)を使い、最適な圧力カーブを導くことができます。
缶、ビン詰容器入り食品
業務用大型缶から飲料缶のような小型缶まで、大きさ、形状、材質、内容物が多様です。
変形防止に特殊な圧力処理を行います。
缶の腐食、傷防止対策も必要です。処理時間短縮とおいしさの追求で回転操作を行うこともあります。
ビン詰はレトルト中のヒートショックによる割れ、シール性低下に注意が必要です。

固形物殺菌

乾燥ひじき、香辛料などの食品素材
近年、惣菜などの加工食品が増加する中、乾物や香辛料といった素材が利用される機会も増えています。
これらの素材を高温短時間殺菌HTSTにより、素材の風味を損なわず菌数の低減をはかることによって、加工食品の安全性を高めています。
釜揚げしらすなどのウエット食品
100℃未満の真空蒸気によるマイルドな殺菌で風味を損なわず、日持ちを延ばすことで、商品廃棄量の低減、製造の安定化などに寄与しています。
ごはん、蒸豆などの調理食品
130℃以上の高温短時間殺菌HTSTにより、ごはんの風味を損なわず殺菌でき、しかも炊立てのおいしさを長期間維持することができます。
また、ごはん同様、大豆や黒豆など素材の風味を残したい食品にも適しています。

液体連続殺菌

ソフトドリンク、めんつゆなど
お茶、ミネラルウォーターなどのソフトドリンク、めんつゆ、醤油などの調味料、液卵などは、比較的粘度が低く、その特性を活かしてプレート式殺菌装置で殺菌を行います。
高温短時間殺菌HTSTで、製品の熱ダメージを極力抑えた殺菌が可能です。
ドレッシング、ラーメンスープなど
ごまなど固形物入りの調味料や果肉入りの飲料、ラーメンスープや濃縮エキスなどの高粘度液、磨り下ろし山芋やメカブといった半流動物は、チューブ式殺菌装置が適しています。
圧損が高くなる場合はブースターポンプを使って安定運転を実現します。
牛乳、デザートベースなど
熱による品質劣化が顕著で、熱変性した成分がスケールの原因になることが多く、プレート式殺菌装置では、製品の品質面と連続運転性の面で限界がありました。
スピンジェクションは直接蒸気加熱方式のエレメントで、蒸気を瞬間的に液体と均一混合でき、品質面の改善と長時間運転の両方の問題を解決しました。

浸漬

味付け昆布・豆、フルーツ各種糖着け
細切昆布、大豆、オレンジピールの水煮・調味液漬けなどの操作を連続して自動で行います。
調味液を低濃度から高濃度へ徐々に濃度アップすることにより、原料への調味液の浸透が促進され、大幅な歩留り向上や製造時間短縮ができます。
また、原料を動かさず物理的な破損が避けられます。

抽出

各種畜肉エキス、ブイヨンなど
ポークエキス、ビーフエキスなどの畜肉エキス、ブイヨンなどの加圧抽出、生薬エキスなどの常圧抽出を行います。
加圧抽出により、歩留まりが向上します。
試験は、抽出から分離、濃縮といった一連のエキス製造テストに対応します。

濃縮

ジュース、エキス、糖液など
アップルジュース、牛乳、畜肉エキス(ブイヨン)、ハチミツ、糖液などは、熱に弱く、熱履歴を極力少なくした濃縮操作が求められます。
プレート式ワンパス濃縮機を使うことで、濃縮時間を数分程度にでき、本来の風味を残した濃縮が可能です。
調味液、生薬エキスなど
調味液、生薬エキス、醗酵廃液などは、液の泡立ちが障害となり濃縮が極めて困難です。フラッシュ式濃縮装置は優れた消泡効果で、完全に発泡を抑えて濃縮可能です。
また、グローバル濃縮装置では、コイル状の伝熱管を回転させて、高粘度液(10Pa・s程度)まで濃縮可能です。
切削排液など
切削廃液などは、できるだけ濃縮倍率を高くして廃液量を削減することを求められます。
同時に、エネルギーの効率的な利用が不可欠です。
濃縮装置では多重効用とサーモコンプレッサーを効果的に組合せ省エネをはかることでCO2削減に寄与します。

乾燥

液体・スラリ・ペースト状原料の連続乾燥
各種スープ類、ビーフエキスなどのエキス類、オリゴ糖といった高粘度液を、真空下で連続的に低温乾燥するため、熱履歴の極めて低い高品質の乾燥粉末が得られます。